東京大学グローバルCOE 生体シグナルを基盤とする統合生命学
ホーム > 研究ハイライト > CENP-Cは体細胞分裂と減数分裂において動原体機能に必須の因子の足場として機能する

CENP-Cは体細胞分裂と減数分裂において動原体機能に必須の因子の足場として機能する

(Developmental Cell 17:334-343, 2009)

 体細胞分裂と減数分裂では、動原体と微小管の結合という基本的な性質を保ちつつ、異なる様式の染色体分配をおこなうための動原体が構築されます。全ての真核生物に保存されたCENP-Cは動原体の機能に本質的な役割をもつタンパク質ですが、実際の分子機能についてはほとんど何も分かっていませんでした。我々は分裂酵母の研究より、動原体と微小管の正しい結合に必要なFta1やPcs1といったタンパク質が、CENP-Cを足場として動原体に局在することを発見しました。さらに減数分裂では、CENP-Cは一方向性の動原体構築に必要とされるMoa1を特異的に動原体へリクルートし、減数第一分裂の還元分配を制御していることを明らかにしました。今回の発見により、CENP-Cの本質的な機能が明らかになっただけでなく、体細胞分裂と減数分裂の動原体の違いを生み出すメカニズムの一端が明らかになりました。

本GCOEプログラム事業推進担当者
分子細胞生物学研究所 教授 渡邊嘉典

図

CENP-CはC末領域を介してセントロメアに局在し、Fta1-Sim4複合体、Pcs1-Mde4、Moa1といった、動原体機能に重要な役割を果たす因子を動原体へリクルートするための足場として機能しています。